低リン血性くる病ナビ(患者さんとそのご家族の方向け)>医療費助成制度 Q&A
- すでに「子ども医療費助成制度」を利用していますが、さらに「小児慢性特定疾病医療費助成制度」も申請できるのですか?
- 申請できます。申請し認定された場合には、「小児慢性特定疾病医療費助成制度」が優先して適用されます。「小児慢性特定疾病医療費助成制度」で自己負担額がある場合は、「子ども医療費助成制度」の対象となります。
- かかりつけの先生にはまだ聞いていませんが、子どもの身長が思うように伸びないので、成長ホルモンによる治療を受けたいと思っています。「小児慢性特定疾病医療費助成制度」において成長ホルモンによる治療も医療費助成の対象になりますか?
- 「遺伝性ビタミンD抵抗性くる病」では、成長ホルモンによる治療は助成の対象にはなりません。また、成長ホルモンによる治療についてですが、まずは、お子さんが成長ホルモンによる治療に適しているかを主治医に判断していただく必要があります。主治医に成長ホルモンによる治療が必要で、申請の対象に該当すると判断された場合に「成長ホルモン分泌不全性低身長症」などの疾患で申請することができます。
- かかりつけの先生から、「将来骨切り手術をする必要があるかもしれない」といわれています。「小児慢性特定疾病医療費助成制度」において手術の医療費は助成の対象になりますか?
- 外科的な手術における医療費は、「自立支援医療(育成医療)」と呼ばれる制度で助成されることがあります。詳しくは主治医や医療機関のソーシャルワーカーにお問い合わせください。
- 家族性低リン血性くる病では虫歯になりやすいと聞きました。「小児慢性特定疾病医療費助成制度」において子どもの虫歯の治療費は助成の対象になりますか?
- 家族性低リン血性くる病と虫歯との因果関係が明らかでない限り、助成は難しいと考えられます。千葉県こども病院を受診している患者さんでは、申請した経験はありません。詳しくはかかりつけの歯科医にお問い合わせください。
- 近くに家族性低リン血性くる病の専門病院がないため、県外の医療機関を受診する予定です。その場合、「子ども医療費助成制度」において医療費は助成の対象になりますか?
- 医療機関の窓口で医療費の自己負担額を一旦支払う必要があります。千葉県では、千葉県外の医療機関で受診した場合は、お住まいの市区町村の「子ども医療費助成制度」担当課へ申請していただき、支払った医療費の自己負担分(保護者負担額を除く)を助成しています。
- 家族性低リン血性くる病だけでなく、他の慢性的な疾病にもかかっている場合、「小児慢性特定疾病医療費助成制度」の申請はどのように行うのでしょうか?
- 「小児慢性特定疾病」として医療費の助成を受けられるのは、国が認めた対象疾病に限られており、現在は14疾患群(704疾病)が対象とされています。このうち、家族性低リン血性くる病は「内分泌疾患」という疾患群に含まれます。
※対象疾病のリストは下記よりご確認いただけます。
小児慢性特定疾病情報センター「小児慢性特定疾病の対象疾病について」
上記の対象疾病に複数かかっている場合、それらの疾病が含まれる「疾患群」が異なっていれば、それぞれについて助成を申請することができます。
例えば、くる病の患者さんが慢性腎不全(疾患群は「慢性腎疾患」)にもかかっている場合には、それぞれについて助成を申請できます(ただし、厚生労働大臣が定める疾病の程度でなければ助成は認められません)。一方、甲状腺機能亢進症(疾患群は「内分泌疾患」)にかかっている場合は、くる病と同じ疾患群に含まれるためどちらか一方のみ申請可能です。なお、複数の申請を行うには、それぞれの疾病について医療意見書などの書類提出が必要となります。 - 「小児慢性特定疾病医療費助成制度」は18歳未満の児童を対象とした制度ですが、家族性低リン血性くる病について、18歳以上でも医療費の助成を受けられる制度はありますか?
- 平成27年7月1日から、難病医療費助成制度の対象疾病(指定難病)が拡大され、ビタミンD抵抗性くる病・骨軟化症※1も制度の対象となりました。
そのため、症状が一定程度以上または高額な医療費※2を支払っている場合は、難病医療費助成制度の対象となります。
※1 低リン血症性くる病・骨軟化症の別称。
※2 難病医療費助成制度の対象となる疾病の月ごとの医療費総額が、
33,330円を超える月が年間3回以上ある場合。
指定難病の医療費助成を受けるには、住んでいる都道府県の窓口(保健福祉担当課や保健所など)への申請が必要です。その際、国が認めた「難病指定医」による診断書など、所定の書類も必要となります。手続きの詳細は、都道府県の担当窓口に問合わせてください。
*難病医療費助成制度については下記も参照ください。
「難病情報センター」 https://www.nanbyou.or.jp/